高齢者の方へ配慮していること
院内環境について
当院では、高齢者の方でも、楽に治療を受けていただけるように、さまざまな配慮をしております。院内は、車いすのままでも治療が可能です。また、それぞれの治療時間を焦らず、急がせることなく、お声がけをして、ゆっくりと時間をかけるようにしています。また、ケアマネージャーや包括支援センターと連携し、高齢者の方の情報共有にも努めています。
スタッフの対応について
高齢者の方の対応は、40歳代のベテランスタッフが対応。やさしくお声がけさせていただき、緊張しないで治療が受けられるような心配りを絶やさず、患者さまをお迎えしております。
治療の取り組みについて
できるだけ治療回数を少なく、負担がないように治療を行っています。また、もし訪問が可能な場合には、訪問での処置も行っています。歯を削る以外、入れ歯の調整やクリーニング、口腔ケアなどは訪問治療でも行えますので、その旨をお話するようにしています。
「根面う蝕」について
根面う蝕とは、むし歯の一種です。年齢を重ねると骨が縮小し凝集することによって、歯の根っこの部分が出てきてしまいます。歯の根っこは、エナメル質がないため、外界の刺激に対して弱いために、う蝕になりやすくなっていくのです。
歯が長くなっている分、ブラッシングしにくい部分があり、それを放置してしまうと、むし歯が進行してしまいます。最悪の場合、歯が折れてしまうこともあるのです。また、高齢者の方の場合、歯と同様、神経も委縮していますので、痛みは感じにくくなります。そして結果的に、これまで使用していた入れ歯がはまらなくなるケースもあります。
根面う蝕に関しては、子どものむし歯予防で用いる「サホライド」という薬を塗布し、表面を黒くします。その黒い部分をよく磨いていただき、まずは日頃からのケアを意識づけるようにしています。
歯磨きの重要性
高齢者の方は、特に歯ぐきが下がり、歯の根っこが出てしまうことが多いので、そこまで歯ブラシが届いていないことが多くあります。そのため、毛束が密集した大きめの歯ブラシを用いるようにしましょう。一回で多くの面積が磨けるものを選ぶといいと思います。
入れ歯の種類と費用
入れ歯は、保険適応と自費対応のものと両方ご用意しております。保険適応であれば、そこまで費用はかかりません。ただし、材料も決められたものでしか作製することができません。
逆に、自費の場合にはさまざまな入れ歯の種類を選ぶことができます。スマートデンチャーと呼ばれるバネのない入れ歯は100,000～120,000円位からご用意。小さめの入れ歯ですので、使いやすいとおっしゃる方もいらっしゃいます。総入れ歯の場合には、金属床で行うと片側が200,000円からご用意しております。
まずは、保険適応で入れ歯を作製されることがほとんどです。そのうえで満足できない場合に、自費で入れ歯を作製していらっしゃいます。
費用の部分に税表記がありません。
すべて税抜価格です。
入れ歯とブリッジの違いについて
入れ歯は、いわゆる一般的な「義歯」で、着脱が可能なものです。部分入れ歯は「バネ」がついており、そのバネを歯にかけて固定します。総入れ歯の場合にはバネがありませんので、粘膜で着脱します。どちらの入れ歯に関しても取り外しが必要で、クリーニングや歯の調整などを行う必要があります。特にバネのかかっている歯には、力が加わるため、不潔になりやすい部分でもあります。こまめな歯のお手入れが必要です。
反対にブリッジは、本数の制限もありますが、歯を固定し、自分の歯と同じように使う義歯です。固定するために両隣やその隣の歯を削る必要があります。そのため、全然むし歯ではない健康な歯であっても、両隣をある程度削らなければならないデメリットがあります。
自分の歯を削るのが嫌な方は入れ歯にされますし、取り外しが嫌という方はブリッジを選択されます。バネのない入れ歯であれば、歯を全く削ることなく、入れ歯にできます。
患者さまのご希望によって、入れ歯かブリッジかをご選択いただいております。
訪問治療について
当院では、訪問治療も行っております。通院していたけれど、ご病気や身体の事情で、ご自宅等で療養している方をはじめ、包括支援センターや歯科医師会から紹介されて訪問治療に伺うこともあります。医院から半径16km圏内にお住まいの方という制限はございますが、今まで通院されていた方や、その方のご家族は、訪問歯科治療の対象です。
ご予約は、通院される場合と同じようにご予約していただければと思います。これまで通っていたけれど、それが難しくなった方、どうぞ遠慮なくお電話いただければ幸いです。
